第16景 片山整形外科記念病院付近 見所スポットが2つも

「三ツ池前」のバス停を後に三ツ池公園方面へ目指すこと約5分、やがて左折して数分進むと目の前に片山整形外科の看板が。
そのあたりに来ると右手側に突然展望の良い景色が現れます。しかも目の前にはあの電波塔がくっきりと浮かんでいて、早くも絶景スポットを我がものに。
青空のもと赤と白とに彩られたその姿が、家々が立ち並ぶ景色の中で、ひときわ美しい彩りを添えています。
そしてさらに進んで整形外科病院の前に。玄関棟と病院棟を空中で結んでいる通路の下をくぐりぬけながら、坂道を少し降りかけたところで前方を眺めると、
そこにも電波塔の姿をとらえることができます。
ただ先程の景観とは違って、手前に送電用の鉄塔が大きくそびえていて、その向こうに電波塔があり、心なしか小ぶりに映りますので、百景の候補地にリストアップするのはイマイチと思う人があるかもしれません。しかし見ようによっては電波塔がたった一つでぽつんと立っている景色よりも、他の建造物と仲良く並んでいる光景の方が賑やかそうで、アクセントになって風情があるよと思う人もあったり・・・、と言うようにそれぞれの見立て方でお楽しみいただいたらよろしいのではないでしょうか。

すべて2022年4月撮影

第17景 藤和ライフタウン三ツ池公園 建築美の極地を楽しむ

片山整形外科病院の横を降りて、いざ!目指す候補地は、反対側にある丘陵地の上にあります。
急坂を登りきって、三ツ池公園の西門方面へ向かって進んでいくと、左手側に藤和ライフタウンと言う巨大なマンションが現れてきました。
マンションに近づいて通路らしき空間を覗いてみると、あっと思わず息を呑むような眺望が広がっています。
建物も丘陵地の形に合わせて築造されているようですので、各階ごとに等間隔で階段状に造形されていて、それがずっと下の方へと続いていく様は、人工美の極地を見ているようで壮観です。
いわば向かい合わせた2枚の鏡の間に立ってみたら、等間隔の模様がずっと続いているように見えますが、まさにそんな光景を思わせる造形美が各棟ごとに配されています。
生活するためだけの空間を超えた設計者による景観美を追求するポリシーが伺えて、丘陵地の地形を最大限に生かした建築美を楽しませてくれる必見エリアといえます。
そしてちょっと視線を左手に寄せると新横浜のプリンスホテルの頭部がぽっかりと浮かんでいますし、晴れた日には富士山の美しい姿も堪能できると言う人工美と自然美を同時に味わえると言うなんともぜいたくなタウン空間です。
・・・場所がマンションの敷地内ですので、見学の際はその点のご配慮を。

2022年4月撮影

第18景 三ツ池公園展望広場 水鏡に映る電波塔も美しく

いよいよ本丸の三ツ池公園内部へと進入。
上り下りを繰り返しながら、ようやくたどり着いた展望台(公園の正式表記によれば「展望広場」)からの眺望は、これまた感動もひとしおです。ここは当公園の中でも1番高いところに位置しているのか、木々の間から見える景色は、汗をかきかき山坂を登りつめてきた疲れも一瞬にして吹き払ってくれるくらいに魅力的な空間に彩られています。
言うまでもなく例の電波塔が目の前にその勇姿を晒していて圧巻そのもの。しかも池の水鏡に映る景色とも相まって、この展望台ならではの景観美を醸し出しています。

当公園そのものが全国桜名所100選にリストアップされるくらいのスポットですので、区民はもとより県内外からも桜のシーズンともなれば、大勢の花見客が訪れますが、果たしてそのうちのどれだけの人たちがこの展望広場からの眺望を楽しんでいるだろうかと考えます。
知る人ぞ知る隠れた見所スポットとして桜見物共々広く推奨してみたい必見のお勧め名所ともいえます。

2022年4月撮影

第19景 三ツ池公園丘の上の広場付近「この木なんの木 気になる木」

2022年4月撮影

展望広場を後に「中の池」と「上の池」の間にある通路をたどりながら、いよいよ本格的な宝探しに!  当公園内には見所となるスポットが数限りないくらいにあるわけですので、ありきたりの景勝地とあっては、いささか食傷気味に! と言うことで、ここは一つとびっきりインパクトのある景色を探したいところです。そんな思いで胸をワクワクさせながら、丘の上・・・。
「いよいよお目当てのスポットに近づいてきたよ」
「えっ!どこにある?たくさんの木があるばかりで、何も見えない!」
「あった、あった!ここ、ここ! この木なんの木 気になる木!」「一体どこ?」
「だから教えてるでしょ、この木なんの木 気になる木って!」
「えーっ!この木? ただの普通の木じゃない!」
「では、この木がなんの木なのかわかるように この木に近づいて、ご覧あそばせ!」
「へえっ!木の間に電波塔が見えている。すごい、すごい!こんなことってあり?」
「いつもいつもこの景色が見えるわけではなくて、木々の枝葉が生い茂っている季節だと、あんまりよく見えなくなることもあるようなんだよね。」
「私たちは一番良い季節に訪れて、この木の間から電波塔を見ることができたんだ!」
「これと同じ構図の浮世絵を見たことがあるんだけど、確か歌川広重が上野あたりのお寺で、松の枝の間から見える景色を描いていたんだよね。何と言う題名の絵だったのかなあ・・・」


あたりにはたくさんの木々が生い茂っているばかりで、見晴らしスポットらしき場所はどこにもなさそうなところに、突然現れたとっておきのサプライズ!この気になる木がどこにあるのか?、それを探し求めるのもお楽しみの一つかもしれませんね。


ちなみに、会話にもあった浮世絵は広重作の「寛永寺清水観音堂"月の松"」と言う作品です。



 

第20景 北寺尾2丁目9    森永製菓の工場の向こうに房総半島も

三ツ池公園にお別れして、20景のスポットとへと向かうために急勾配の坂道を上って行きます。
そして川崎方面へ向かうバス通りに出て、しばらく行くとお目当ての場所に。
写真では少々わかりにくいのですが、鶴見名所の一つである森永製菓の工場が見えます。
工場建屋の上部のみが、かすかに見えるだけなのですが、その他にもよくよく目を凝らすと、東京電力の2本の煙突と風車も捉えることができますし、その遥か向こうにはなんと房総半島の島影さえうっすらと霞むようにして見えています。鶴見区内にあって、 東京湾を挟んで向こう側にある房総半島まで見える場所は、それほどありませんので、この地も貴重な見所スポットの一つと言えるでしょう。

2022年4月撮影