第21景 北寺尾旭小学校付近  電波塔が美しい形で

北寺尾のバス停を後に旭小学校方面へ向かう路地を進んでいくと、まもなくかの電波塔がキリッとした姿で登場。ここです、と推薦してみたいのは山々なのですが、景観の良さはいいとしてもいたるところに電線が張り巡らされていて、一押しの眺望と言うにはいささかのためらいも。

しかし、そこから数10歩進んだところに文句なしの好適地がありました。そのすぐ真後ろが旭小学校とあって、まさにうってつけのロケーション。今回同行の皆さんも「ここなら、いいわねぇ」と口を揃えて絶賛しているとあって即決です。

それにしてもここから見える電波塔は下方部の一部を除いて、その全貌が一番かっこよく見える立地のようですので、貴重な景観地の1つと言えるでしょう。それにしても歩き始めて汗をかく間もなく、こんなところにこんな絶景が広がっているなんて、ちょっとした拾いものをしたような気分です。

北寺尾旭小学校付近からの眺め

第22景 北寺尾4丁目 あの建物の正体は?

旭小学校の横を通り過ぎてしばらく進むと、五差路が現れ視界も大きく広がっていきます。それもそのはずで平坦地の一部が畑になっていて、色とりどりの作物の栽培をしている様子が伺えます。その五差路のうちの一番手前にある右手側の路地をしばらく進んでいくと、ここでもあの電波塔がくっきりと姿を現わしています。しかしそれ以上に気になるのは向かい側の丘陵地を縫うようにして建てられたマンション群です。丘陵地の斜面をうまく有効活用して建造しているのですが、あれは何と言う建物なのだろうとよくよく眼をこらして見つめてみると・・・、なんと前回の第17景で紹介した藤和ライフタウンの建物であることが判明。つまり今見ている場所があの藤和ライフタウンのマンション群が立ち並ぶ丘陵地の反対側であることが理解でき、第17景で見た光景がなぜあのような造形に見えたのか、その理由らしきものが納得できたような気がしました。そしてあの巨大な建物を裏側と表側の両方面から確認することができましたので、皆もすっかりご満悦の態。それにしても電波塔とこのマンション群とはこんな形で見えるものとは想像していなかっただけに、その意外な結びつきがちょっとしたサプライズでした。

電波塔×マンションの壮大かつ美しい眺め

第23景 獅子ヶ谷1丁目 2階でも4階でも見える二つ池

先ほど通ってきた五差路までバックし、一気に北寺尾から獅子が谷方面へと坂道をかけ降って行きます。鶴見獅子ヶ谷通りへと抜ける脇道の路地を進んでいくと、やがて上へと続く階段が現れてきます。平地を一階だとすると4階に相当する上層階へと階段が続いています。2階へと上がってみて、振り返ってみると、涼しげな水面が視界に入ります、えっ!こんなところから鶴見川が見えるのか?と近所の人に尋ねてみました。

「あそこに水面が見えていますが、あれは鶴見川なんですよね?」
「いえいえ、あれは鶴見川ではなくて、二つ池です」
「えっ!鶴見川ではなくて、二つ池なんですか?そう言われてみれば、ここから鶴見川は見えるはずないですよなあ!」
と素直に納得。そして2階部からさらに3階部、4階部へと上り詰めていくと、どの階からも二つ池の水面が見えているのですが、その見え方には微妙な違いもあるようです。どの階からの眺めがおススメなのか、あえて選ぶとすれば、やはり2階部からの眺めをお勧めします。
ここでちょっとキザな物言いをお許しいただきたい。実はドイツの哲学者であるニーチェと言う人がこんな言葉を残しています。
「あまり高く上るな!世界が最も麗しく見えるのは中くらいの高さから見た時だ」なるほど!
難解さをもって知られるあの哲学者にしてはわかりやすくて、この場の状況にぴったりの言葉でしたので、ご紹介してみました。

2階部からの眺め、お勧めです。
4階部からの眺め、こちらも美しい。

第24景 獅子ヶ谷総合グラウンド  新横浜やみなとみらいのビルが!

次に向かう目的地は三ツ池、梶山、駒岡の地を抱える丘陵地の高台へ。といっても三ツ池公園内には入らず、その外側をかすめる程度のコースで候補地探しの散策に。息を切らせながら急坂の階段を登りきってしばらく進むと、総持学園のグランドが見えてきますが、ここまで登ってくると、左手側には新横浜のプリンスホテルの丸いビルの頭部がうっすらと浮かんでいるかのように見えてきます。そしてさらに進んでいくと、ネット越しにみなとみらいのランドマークタワーまで一望できて、新横浜のビルとみなとみらいのビルとが合わせて眺望できるという希有なロケーションを楽しめます。

獅子ヶ谷グラウンドからの爽快な眺め
新横浜プリンスホテルが見えます
みなとみらい方面

第25景 駒岡1丁目 スカイツリーが見える!?

三ツ池公園の裏手側から、環状2号線へ向けて降りて行く坂道の途中が、次の目指すべきとっておきのスポットです。ここからの眺望としては川崎や新川崎のビル群を射程に収めることができるのですが、これといった障害物がないので、その遥か向こうにある東京方面の景色も見通すことができます。そのようにして目を凝らして見てみると、さて何が見えてくるのか?。建物と建物の間にうっすらとそびえ立つスカイツリーの姿が浮かび上がっています!ここ横浜の地からスカイツリーが目視できるのですから、この地に立ってみることで、ちょっとした感動体験を味わうことができます。

スカイツリーが見えます!

第26景 梶山2丁目陸橋 橋の両側に広がる景観美

三つ池公園の裏手から梶山2丁目の路地を通り抜けると、やがて環状2号線の上空を結ぶ陸橋が見えてきます。橋幅がとても狭くて車1台がようやく通行できる程度ですので、ドライバーの皆さんもこの道を通り抜けるのはさぞかし難渋するだろうと思います。ただし橋の両側にはそれぞれに必見のおススメスポットがあります。西の方面を眺めれば、トレッサや新横浜のプリンスホテル、さらには晴れて見通しの良い日であったら富士山の雄姿までしっかりとらえることができます。一方の東側と言えば、川崎や新川崎といった市街地はもとより、さらにその先の東京方面の景色まで堪能できます。しかも、よくよく眼を凝らしてみたら、この橋の上からもスカイツリーをとらえることができて、ここもまた貴重なロケーション地の1つともいえます。
「スカイツリーの手前に見える鉄塔のようなタワーを見てみて!あれって、東京タワーじゃないのかなあ?」
「まさか!スカイツリーが見えたからといって、東京タワーまで見えると言ったら、話がうますぎるだろう!」
「だけど赤い鉄塔をよくよく見てみると、やっぱり東京タワーみたい!」
「ちょっと待って、あの鉄塔の上の方、何か動いてるように見えない?」
「ええっ!ただのクレーンが見えているだけのことじゃないか!」
「人騒がせなクレーンねえ!」

すんでのところで、この橋の上からスカイツリーと東京タワーが見えるなんて、大風呂敷を広げるところでした・・・。


東京方面
トレッサ方面

第27景 駒岡不動尊 まさに天空の絶景地

梶山にかかっている陸橋を後に、環状2号線のところまで降りて行き、トレッサ方面にひたすら歩くこと十数分。そして環2駒岡の交差点を右折するとまもなく常倫寺(駒岡不動尊)の山門が見えて来ます。参道を通って寺内へ。そこからは階段に次ぐ階段をひたすら登り続けてようやく頂上へ。たくさんの階段を登りつめてきた実感としては、この場所こそ鶴見区で一番高いところなのではないか、と思いたくなるくらい景観の凄さに圧倒され、苦労してここまで登ってきた甲斐があったなぁ、との思いをしみじみ噛み締めます。ここからの眺めも前方、後方とも第一級の絶景美を楽しむことができます。前方にはトレッサや新横浜プリンスホテル、さらにその向こうには富士山がその美しい稜線とともに箱根連峰を従えているかのように見えますし、後方からはあの電波塔の全貌が間近にとらえられ、、なんとも贅沢なロケーションに一同しばしうっとり。しかも目の前の丘陵地に立ち並ぶ家々の様子は色とりどりの美しさを備えていて、まるでヨーロッパ地中海地方の丘陵地に見える街並みのような景観美に思わず見とれてしまいました。

トレッサと新横浜プリンス。
電波塔も真正面に。
階段を登りました。

第28景 鷹野大橋 ここもれっきとした鶴見区内です!

せっかく天空にまで登りつめた駒岡不動尊でしたが、次の目的地を目指して下へと降りて行きます。次なるスポットは鷹野大橋!ところが鷹野大橋と聞いて、
「あの橋って、ホントに鶴見区内にあるの?」
といった質問が飛び出してきそうですが、この大橋はれっきとした鶴見区内にかかっている橋だということをお忘れなく。ただしそれも橋の半分だけで、後の半分は川崎市内となります。さて橋の半分ギリギリのところまで来たところで、橋の両側を眺めてみます。ここからの眺めは、上から下方を見下ろす見晴らしと違って、橋の上から四方を眺める見晴らしとなります。橋の両側でそれぞれの景観美を楽しむことができます。橋のど真ん中で鶴見区方面を向いて右手側には、新横浜のプリンスホテルの頭部がぽっかりと浮かんでいるかのように見えます、冬季の晴れた日にはさらに向こうに富士山の美しい冠雪風景も楽しめるようです。一方左手側には、もちろん電波塔を始め丘陵地に立ち並ぶ美しい街並みが、見る人の心をいつまでも和ませてくれることでしょう!