第91景 旧街道を結ぶ橋からの景観 鶴見川橋

令和6年の新年を寿ぐために鶴見七福神巡りをしましたが、横浜熊野神社を振り出しに總持寺を経て松陰寺までの長丁場を、黙々と歩み続けて参拝すると言うプランです。ただ七福神巡りを行う一方で、百景の会メンバー特有の取材スピリットが頭をもたげ、道中にある景観スポットもあわせてゲットするという狙いも加えることにしました。さて振り出しの熊野神社を参拝した後、目の前の旧東海道をひたむきに歩いて数分すると鶴見川と対面することになります。ええっ!もう鶴見川なの?とちょっと拍子抜けするような距離感であっけなく取材の目的地に到着。ではここ鶴見川橋の上から見えてくるものは何かといえば、対岸にあるマンションらしき建物の上に見える總持寺の大祖堂の姿であり、緑色の屋根がひときわくっきりと浮かんでいるのをとらえることができます。そして橋の中央部までやってくると、真っ青な空を背景に今度は赤と白の電波塔の姿も見えてきます。この旧東海道には「鶴見川橋」というネーミングの橋がかけられていますが、鶴見川に架橋されている橋のうち、鶴見という名称が当てはめられている橋はたくさんあって、この鶴見川橋を始め、新鶴見橋、鶴見橋、鶴見大橋と言うように思いつくままに並べてみただけでもこれだけの数あります。その中でも旧街道にかけられる橋でありながら、近年建て替えられた経緯もあって、アーチ型の構造がなんともモダンで美しく、橋としての風格も味わい深いものにしています。こうした橋特有の趣きを確かめてみるのも一興かもしれません。

第92景 パノラマ状の景色が出現! 鶴見大学裏手付近

鶴見川を渡り鶴見神社を参拝した後、一路総持寺へと向かい、やがて抜け道のような裏手にある細い路地を進んでいくと、あたりは木々に囲まれて昼なお暗いといった雰囲気の坂道がずっと続いています。道なりにほどなく進んでいくと、やがて突然視界がぱっと開けて見晴らしの良い景色が登場し、その意外な展開がちょっとしたサプライズを提供してくれます。この付近には鶴見大学に関係している施設や建物がたくさん立ち並んでいますが、そこから海岸線方向を眺めると、東電の2本の煙突を始め、ベイブリッジやつばさ大橋まで視界に収めることができて、なんとも爽快な気分になります。おそらく場所柄としてはすぐ下にはかの花月園公園が広がっているようなので、そのすぐ上の場所から大黒ふ頭方向の景色を眺めていることになるでしょうか。それにしてもこんなところにこれほどの絶景スポットが隠されていたとは意外や意外!。七福神巡りもこの高台を下って、東福寺を経て花月園公園の横を通り抜けながら慶岸寺、正泉寺とお参りコースが続いていきます。